DCPD樹脂とは
DCPD樹脂とは石油の留分であるジシクロペンタジェン(dicyclopentadiene)を主原料とした、全く新しいオレフィン系架橋タイプの熱硬化性樹脂で、RIMTEC株式会社(本社・東京都港区)殿によってPENTAM(ペンタム)、METTON(メトン)の商品名で市場に出されています。
DCPDRIM成形とは
DCPD樹脂を使用して、剛性と耐衝撃性を必要とする成形部品、特に大型品をより安価に素早くつくることができる画期的な成形法がDCPD-RIM (Reaction Injection Molding)成形法です。
メット・ジャパンはRIMTEC社と協力してDCPD-RIMに対応した成形装置(射出注入機、型締装置、その他関連装置)の製作販売、金型のご相談、成形品試作依頼への対応等のシステムエンジニアリングを行っています。
ペンタム、メトン樹脂成形品の大きな特徴
<強靭>
汎用エンジニアリングプラスチック相当の強靭な物性を示し、低温衝撃に強く、且つ耐熱性(HDT120℃)が要求される成形品に適しています。
<肉厚>
肉厚成形品に最適です(数10mm厚の実績があります)、金属に比べ1/3~1/8に軽量化することができるため、より大きなパーツにチャレンジすることができます。
<複数パーツの一体化>
複数パーツの一体成形が可能なため大きなコストメリットが期待できます。
ペンタム、メトン樹脂採用のポイント
1) デザインの多様化、強靭な物性等の求められる大型部品用途に。
2) 中・少量生産のため、射出成形・SMC等ではコスト高の用途に。
3) 生産性・寸法精度・表面性向上等のため、FRPの代替用途に。
4) 軽量化、デザイン性の求められる板金・鋳物等金属の代替用途に。
5) 強度・肉厚のコントロールが必要なため、真空成形では不安な用途に。
6) 環境問題から使用量を減らしたい木材・FRPの代替用途に。
7) 外装部材と構造部材を兼ねることによってコストダウンが見込める用途に。
8) 複数部品の一体化、アセンブリコストダウンが求められる用途に。
9) ボス、リブ、インサート等裏面の形状が求められる用途に。
10) 従来素材では困難だった、大型樹脂成形品のメッキ用途に。
11) 難燃性(UL94VO、UL94-5V)の要求される大型成形品用途に。
12) 従来素材では困難だった超大型成形品の量産が必要な用途に。
DCPD樹脂の物性(メトン)
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